自由なメディア

ちょっとシリアス? な話題。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0918/sony.htm
 ソニーは18日、日本経済新聞が15日付で報道した「先端半導体 ソニーが生産撤退 ゲーム機用MPU設備 東芝に1000億円で売却」の記事についてのコメントを発表した。

 この記事は、長崎県諫早市にある、PLAYSTATION 3(PS3)のCPU「Cell」などを含めた半導体製造ラインを、ソニー東芝へ2008年春にも1,000億円近くで売却する、と報じられたもの。

 ソニー広報のコメントは「システムLSIの生産設備を株式会社 東芝へ売却するとの報道ですが、弊社が発表したものではありません。本件について具体的に決定した事実はありません。」としている。

 このコメントから、東芝と交渉を行なっている可能性が高いと推測される。
この内容で見出しは
ソニーPS3の「Cell」製造ラインを東芝に売却へ
こうなんだ。「~売却か?」とかじゃない。

見出しはセンセーショナルな方がいいのはメディアの常なんだろうが、
記事中では「推測」としている内容を見出しではあたかも確定事項のように記述する。
これはあまりに暴挙なんじゃないかと思う。
見出しと記事の内容があってないってことだし、
言ってしまえば見出しはセンセーショナルであれば、事実でなくてもいい、ってことになってしまう。

スポーツ紙だってタブロイドだって、ちっちゃい字で「か!?」とか書いてみたりするもんですぜ?

もちろんソニー広報のコメントだって100%信用に足るものじゃない。
既決事項でも発表できる段階にないものなどに関して、
「検討中」とか「決定した事実はない」などの表現を使うのは企業では良くあること。
特に相手(パートナーであったり競合相手であったり)がある話では、簡単には行かないから仕方ない。
そして、その裏を読んで推測するのはメディアがやってはいけないことではない。
しかし、この見出しと記事内容の不整合はあまりに酷すぎると思う。